全国の切符


券面の印刷様式は地方により少しずつ違いがありました。全国で9種類の型があり、それぞれは いくつかの鉄道管理局で構成されるブロックごとに置かれていた印刷場によるもので、各々の個性を 競っているようにも見えました。
小児券特有の、赤く大きな「小」の字も、各印刷場による特徴 の違いがあります。各地の矢印式乗車券を列挙してみます。尚、括弧内の地方の表示は大雑把な ものです。



札幌印刷場(北海道)




地紋の色が青色です。表面の駅名は明朝体を使った細い線で、互いに詰めて書かれてあり、 見るからに沢山の着駅を表示できそうです。
又、一般式乗車券の裏面は券番号だけですが、 矢印式乗車券は注意事項等が裏面に書かれています。





仙台印刷場(三陸地方)




地紋の色は青色です。表面の駅名の字体は札幌印刷場を除く他と同じ、ゴシック体です。 比較的小さめですね。裏面の券番号が5桁です。





新潟印刷場(信・越(後)・羽地方)




地紋の色は赤色です。着駅の文字が大きめです。表示する駅数が多くなれば、必要に応じて 文字を小さくする方式のようです。裏面の券番号がここも5桁です。





東京印刷場(関東)




地紋の色は赤色です。表面の発駅を囲む枠が少し細めです。裏面にも運賃金額が書かれています。





名古屋印刷場(東海・北陸)




地紋の色は赤色です。着駅の文字は小さめです。表面に発行駅が書かれているためか、 裏面に発駅の表記がありません。





大阪印刷場(近畿・山陰中東部)




地紋の色は赤色です。表面の、発駅と枠が共に細く小さいのが特徴です。逆に着駅の文字は 大きく書かれています。表記する着駅の数が多い場合は、全体的にイメージが変わります。





広島印刷場(中国地方)




地紋の色は青色です。大阪印刷場のものと同じく、表面の発駅の表記が控えめですが、着駅も 小さめです。





高松印刷場(四国)




地紋の色は青色です。表面の文字等は平均的、といったところでしょうか。 名古屋印刷場のものと同様に、裏面に発行駅の表記がありません。





門司印刷場(九州)




地紋の色は青色です。発駅を括弧に入れるデザインはこの地方だけです。又、両面に 発行駅の表記がありません。





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