記憶の断片
収集をしていると、券面を見て、ふと疑問を感じたり、残念に思ったことなどがありました。 別に大したことではない事柄ばかりですが、30年ほど前の、消えかけている記憶を交えながら、何点か 紹介します。
これはただ単に、「一石二鳥」とならず残念、というだけのものです。この2駅は隣り合った 同士の駅で、互いの駅を記載した小児専用券はなくて、その反対側の駅へのみ小児専用券 があった、ということです。
美濃太田<3.0q>古井<3.8q>中川辺<3.8q>下麻生
駅間距離によって、このように、着駅が同じになる場合もありました。向きが逆になっていますが、 駅舎から線路を見たときの方向により、着駅表記の左右が決められていたように思います。この両駅とも、 そのような駅舎配置でした。(が、実際には少数の例外もあったように記憶しています。)
法隆寺 <3.6q>
河内堅上<4.7q>
王寺<2.6q>畠田<1.9q>志都美<2.1q>下田<4.9q>高田
これは、「各地の切符・大阪」でも紹介しました、線路の向きと着駅までの距離によって このようなデザインになった切符の例ですが、同様の構造を持った分岐駅でも、あたかも 着駅が全くの逆方向にあるような表記となっている切符もありました。
木津駅からは、奈良線の棚倉への列車・片町線西木津への列車とも、同じ方向に発車します。 線路が大きく反転することもありません。奈良駅の関西本線郡山・桜井線帯解も同様です。
当時は山陰本線丹波口駅は高架化される前で、現在よりも0.5km京都寄りにありました。 このため、奈良線稲荷と丹波口間は小児10円区間だったのですが、稲荷駅の切符をみると、京都 までしか行けないような表記となっています。(丹波口の切符との食い違い)
私は稲荷駅の窓口で丹波口までの小児切符を求めたところ、桃山←稲荷→丹波口と表記(京都の記載 なし)の大人券を小児切断された切符を出されました。小児専用券には、このような、途中駅の表記 にとどまった切符が他にもありました。
実際には、(池北線)西訓子府までが小児10円区間です。
同様に、(札沼線〜函館本線)苗穂・琴似間が小児30円区間です。
同様に、(東北本線)斗米までが小児20円区間です。
同様に、(山陽本線)宇部まで、或いは(小野田線)南中川までが小児20円区間です。
これ以上の資料も無く、調査をした訳でもないので、曖昧な推論しか導き出せず、ここに何か書ける ことはありません。また、券面だけ見ていると疑問に感じることでも、当時の 発券や乗車の現実は、これで良かったのかもしれません。
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