蛇足


硬券は、日付刻印機を使って手作業で日付を入れるものだったので、入れ間違い・忘れなどが ありました。




たまには、間違って切符の逆の側に入れてしまう事もあったのでしょうね。




ここからは、日付の入れ忘れです。各地の小児10円券を並べてみました。日付の入ってるのが 当たり前、という先入観があるので、何か奇異な感に打たれます。日付スペースのためか、微妙に 中央よりも右に寄せて印刷されているものもあります。




札幌駅入場券の日付無し券です。隣は入場券兼用乗車券。入場券として2種類のものが併存 していたのか・・・日付がない以上、正確なことは解りませんが、この入場券自体は、当時入手 した物に間違いはありません。




相模線南橋本駅の小児用10・20・30円の乗車券です。多くの駅でこのようだったと記憶 するのですが、当時は金額式と着駅名表記のものとが混在していました。しかしこの数年後より 繰り返されることとなった、1〜2年毎の運賃改定を通して、金額式表記は定着して行ったの でしょう。




これは大人用の乗車券です。下段は私鉄のものです。(裏面の券番号が似ているのは不思議です。) ところでこれらはB型の硬券に違いないのですが、小児断線が無いこともあり、現代の券売機切符と よく似て見えます。またこれは、着駅表記のために種々の意匠があった嘗ての乗車券を知る者として、 券面において合理性の追求がこの頃に始まったのかという勝手な懐古でもあります。

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